調査団プラス

掲載日 :
2016年3月30日
/ ライター :
masato yamada
/ カテゴリ :
調査団プラス

カメを訪ねて3000キロ

カメ探しに石垣島へ

森にカメ?カメは川やろ・・・

いえいえ。実は、いるんです。日本にも、森に、、、カメ!

知る人ぞ知る超有名な国産陸棲ガメ。

『セマルハコガメ』です!(国産の割には意味不明な名前。)

乱獲や道路整備による生息地の分断で、不名誉にも絶滅危惧種レッドリストに記載され、未だ激減を続ける種類。

ほんの数年前までは石垣島内では道端でもどこにでもいるような何の珍しさも無いカメだったようです。

さて、地元のガイドさんにお願いし、なんとか野生のハコガメを見たいと申し出たところ、軽くオッケーが出ましたのでウキウキハイキング気分で向かいます。

のはずが、

カヌーで川を遡ること4時間余り、カヌーから降り、道なき道を歩くこと3時間。苔むす岩を飛び越え、虫に噛まれ、大蛇(のように見えた)に遭遇し、まさにジャングル冒険の様相です。

ウキウキ気分も最初だけ。日頃から運動不足の40男にこの旅はキツすぎます。

美しい手つかずの自然を楽しむ余裕も無くなり、食べ物の事しか考えられなくなるほどの疲労感。

不穏な天候、怪鳥の鳴き声。美しく響く木々のさざめきすら魔王が何か言うような気がします。

ゆがんだ顔面をさらにゆがめながら遅れて続く私の先で、ついに天使(ガイドさん)から待ちわびた一言、

「おお~!おったで~!」(長旅で関西弁がうつる)

そこで見たものは、憧れのあのカメ。活動的で好戦的、セマルハコガメ、迫る!

歩くの早い!!障害物もガシガシ超えていく!!

(運動能力高い)

幼少の頃から図鑑で眺めていたあのカメ。

ああ、木々が美しい・・・。
 
ガイドさんからもねぎらいの一言、

「ここまで来なくてもそこらの畑にいるけどね」

さ、さ、先言わんか~い!!(あとで畑を探しましたが見つかりませんでした。) 

セマルハコガメは国指定天然記念物です。

セマルハコガメは腹甲と背甲が蝶番になっていて、頭、足、尾を引っこめて蓋をすることができます。

(私が出会った個体は引っこまずに攻めてくるタイプでした。)

野生では石垣島と西表島にしかいない珍しい種類のカメです。

雑食の為キャットフードを食べるなど食生活としてはミドリガメ的なところがあるかもしれません。

道路を横断している事があるようですので、石垣島でドライブするときは踏み潰さないよう速度を落として走りましょう。

多様な生き物が生息する石垣島。彼らの環境がいつまでも残りますように。またいつか。

この記事のライターをご紹介

  • masato yamada ( マサト ヤマダ ) 孤高の読書家
  • 株式会社メガメディアコミュニケーションズ「転勤住替え情報センター」のマネージャー。 法人様向けの転勤に関する新サービスを日々開発している。
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