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引越しをする時、旧居では今までの感謝を込めて、新居ではこれからの生活を快適にするために、どちらの家もきちんと掃除をしておきたいものですね。
荷物の無い部屋で今まで見えていなかった部分も掃除することになると、どこから手をつけていいのか途方に暮れる方は多いのではないでしょうか。
引越し日を基準にしたタイミング別に分けて、掃除方法やポイントを順次ご紹介していきますので、参考にしてください。
ここではまず、「お掃除全般」についてまとめました。
今までお世話になったお部屋ともいよいよお別れです。感謝の気持ちを込めて丁寧に掃除をしましょう。
特に賃貸の場合は、退去時の修繕費用でトラブルになることもあるため(いわゆる敷金返還トラブル)、できるだけきれいに掃除しておくことが肝心です。
国土交通省のガイドラインでは、日常生活の中での経年劣化による汚れや傷は貸主の負担とされていますが、不注意や故意でできたものは借主の負担と区分しています。
手入れを怠ったことによるお風呂のカビや水垢汚れ、ガスコンロ置き場や換気扇の油汚れなどは借主負担として区分されている項目ですので、なるべくきれいな状態にして退出するようにしましょう。
しばらく人が出入りしていない部屋は、例えハウスクリーニングが入っていたとしても案外ほこりっぽくなっています。
これからの生活を快適に送るためにも、家具などが搬入される前に一通り掃除をしましょう。
生活を始めると中々できない害虫駆除対策も、引越し前は絶好の機会です。
また、掃除をしながら室内外の傷や汚れ、設備の不具合がないかなどチェックするのも忘れずに。
掃除中は、ほこりを外に追い出しつつ室内を素早く乾燥できるように十分換気するようにしましょう。
水回りなどは薬剤を使って掃除することも多いので、安全面でも換気はとても大切になってきます。
掃除する場所や目的に応じて、専用の洗剤や用具がたくさん市販されていますが、ここでは環境に優しくて応用が効くクエン酸や重曹等を使った掃除方法をメインに紹介していますので、参考にしてください。
●基本の掃除道具
・掃除機
・ほうき
・ちりとり
・はたき(静電気でホコリを吸着させるタイプが便利)
・ジョイント式のフロアワイパー(持ち運びしやすい)
・トイレ掃除用の柄付きスポンジ(ブラシタイプだと便器を傷つける恐れあり)
・バケツ
・雑巾
・ふきん
・スポンジ
・新聞紙
・ティッシュペーパー/キッチンペーパー
・ゴム手袋
・マスク
●あると便利なもの
・重曹
・クエン酸
・スプレーボトル(霧吹き)
・古いハブラシ
・ラップ
●お風呂掃除に使えるもの
・古いストッキング
・古いナイロンタオル
●カーペットの掃除に使えるもの
・ラップの芯
・輪ゴム
ウエスは、英語のWaste(無駄・くず・ぼろ・廃棄物)が訛ったものが語源だそうで、要は使い捨ての雑巾です。
引越しの準備をしていると、よれよれになったTシャツや古くなったタオルなど、不要になった布製品がたくさん出て来ることもあるかと思います。
それらをゴミとして捨てる前に、ウエスとして再利用すれば、雑巾を買うお金も節約できますし環境にも優しいです。
作り方は簡単。古布を好きなサイズにハサミでちょきちょきとカットするだけです。
大きさ違いのものをたくさん用意しておけば、荷造りしながらちょっとしたほこりを払ったり、洗剤で浮かせた油汚れをふき取ったり、何かと重宝するはずです。
掃除する設備の材質などによって、ご紹介する方法では掃除できない場合があります。実際のお掃除前に、各製品の使用上の注意をよく読んでから行うようにしましょう。
<クエン酸>
酸性。無味無臭の粉末で、水に溶けやすい性質があります。
水垢や石けん垢、水道水のカルキなどのアルカリ性汚れを落とす効果や抗菌効果もありますので、キッチン
のシンクやお風呂、トイレなど水回りのお掃除に活躍します。
※大理石のキッチンは、酸で溶かしてしまうので使用できません。
※鉄製品に使用すると錆の原因になります。
※塩素系の洗剤などとは絶対に混ぜないでください。有毒ガスを発生します。
<重曹>
弱アルカリ性。細かい粒子で、水に溶けにくい性質があります。
粒子が細かいのでクレンザーとして使えますし、酸性の油汚れを中和したんぱく質をある程度分解してくれる
ので、キッチンやお風呂などの油脂汚れを落とすのに使えます。
酸性のものと混ぜると発泡する性質があるので、クエン酸と組み合わせれば排水口の掃除にも使えます。
また脱臭・消臭効果などもあるので、掃除以外にも日常生活の中でたくさんの使い道があります。
※アルミ製品などには使えません。
<クエン酸水>
クエン酸と水を1:10の割合で混ぜてスプレーボトルに入れます。
水垢などの汚れに直接吹きかけて使います。
<クエン酸+重曹>
クエン酸と重曹を1:2の割合で混ぜて作ります。
排水口の蓋やゴミ受けカゴなどに振りかけ、上から適宜、水をかけると発泡して汚れを浮かしてくれます。
発生するガスは二酸化炭素なので基本的には安全ですが、たくさん吸い込まないよう必ず換気をしてくださ
い。
重曹に負けない環境にやさしいアルカリ性のエコ洗剤として、セスキ炭酸ソーダが話題になっています。
重曹よりも水に溶けやすいのが特徴で、レンジや換気扇の油汚れに効果的です。 水500ccに対し、セスキ炭酸ソーダ小さじ1をスプレーボトルに入れるだけ。汚れがひどい場合は、少し濃い目に作りましょう。
換気扇やガスレンジなどの油汚れに直接吹きかけた後、しばらく放置し、ウエスやふきんなどで拭き取ればOKです。
アルカリ性なので、アルミ製品、畳、木材などには使えませんのでご注意を。