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引越しコラム
こんにちは、ライターのC子です。
先日、10年以上寝かしていた旧大和銀行の休眠口座についてご紹介したところ多くの反響をいただきましたが、今回はその続編。実はもっと手ごわそうなヤツを同時に見つけておりました。
それがこの“定額郵便貯金証書”。
今は亡き祖父母が孫たちの名義で貯金してくれていたもので、私が自立する際に何か困ったことがあった時に使うよう手渡してくれたのですが、その気持ちがありがたくてずっと使わずにしまい込んでいました。
・・・そう、大事にしすぎて完全にノータッチです。
預金してからかなりの時が経過していますが、一体どんな状況になっているのでしょうか?!
郵政民営化(平成19年10月1日)以前に預けた定期性の郵便貯金(定額郵便貯金、定期郵便貯金、積立郵便貯金等)には、旧郵便貯金法が適用されるのですが、その法律には、預入期間満了日の翌日から20年間払戻し等をしていない場合、ゆうちょ銀行が預金者に対し「権利消滅のご案内(催告状)」を送付し、その送付日から2ヵ月以内に払戻しをしないと権利が消滅してしまうと定められています。
権利消滅!!
恐ろしい言葉です。何しろ私は度重なる引越しの都度、住所変更をしてこなかったので、そんな案内文が届くはずもありません。
独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構貯金部が今年4月に発表した内容によると、満期を経過した郵便貯金で、払い戻されずに残っている残高は平成28年3月末時点で「2兆1059億円」。権利消滅した額は平成26年度だけでも「163億円」にも上るそうですから、案内が来ても払戻し手続きをしていない人や案内自体が届かず気が付いていない人などが相当数いるということなのでしょう。
そもそもこんな紙切れの貯金なんて見たこともないという方も多いかもしれませんが、これもりっぱな郵便貯金です。
しかし持ち主である私自身、証書に書いてあることの意味がよくわからないので調べてみました。
①「お預かり年月日」
2007年ではなく、“平成7年8月3日”の預入れなので約21年前です。
・・・え、20年越え?
②「払戻し開始日」
証書の下部に記載がある据置期間6ヵ月と合わせて読めば理解しやすく、預けてから6ヵ月後の平成8
年2月3日になれば払い戻しが開始できます。
※据え置き期間内でも解約はできます。
③「利率」
預入期間が最高利率適用期間(この場合3年以上)になった場合の利率です。
消していますが、有って無いような現在の低金利とはケタが違います。
上の写真は証書の裏側。
④「複利方式」
預入期間中は所定の利率で利息が計算され、6ヵ月ごとに元本に加えられる旨の記載がありました。
つまり半年複利の貯金です。
⑤「満期」
預入れ日から10年を過ぎると通常郵便貯金になります。
この場合は平成17年8月に満期を迎えたことになりますから、満期から20年以上にはなっていない
と思われます。
・・・ということは、セーフか?!
何となく意味は分かりましたが、最寄りの郵便局に証書を持参し、念のため消滅時効にかかっていないか調べてもらいました。
事前調査通り、立ち位置としては満期後11年弱といったところで、権利消滅までにはまだまだ余裕がありました。これで一安心です。
しかしながら窓口で発行してもらった、現時点での元利金額等明細書を見てびっくり。
③の利率で計算されるのは満期まで、それを過ぎると普通預金の利率になってしまうということを初めて知りました。
祖父母から「この時代の利率は高いから貯金に手を付けるならこれを一番最後にしなさい」と言いきかされていたので、今日の今日まで寝かせれば寝かせただけお得と思っていたのですが、もはや意味が無かったんですねΣ(=ω= ;)!!!!
しかし、よく考えれば上記⑤に書かれている内容通りのこと。
驚く方がオカシイんですけどね・・・。
このまま寝かしていても権利消滅に向かって行くだけなので、住所変更ではなく払い戻し手続きをしなければなりません。
手続きに必要になるのは
・本人確認できるもの(運転免許証等)
・預金証書
・届け印
但し、私の場合には2つの問題がありました。
1.届出印を持っていない(自分で開設していないもので)
2.現住所と証書記載の住所が異なる
1.については、なぜだか元々、証書に届け出印の押印がありません!!
どっちみち照合できないので認印でいいですということになりました。
2.は大変。
印鑑が無いし、現住所と記載住所が異なるので、記載住所に確かに住所があったことが分かるモノを提出してほしいと言われたのですが、何しろ20年以上前の住所です。
そこから現在に至るまで、引越しによって4つの都府県を渡り歩きましたので住民票ではことが足りません。
こういう時は、「戸籍の附票の写し」。
本籍地の自治体から取り寄せなければならず大変面倒ではありますが、この際やってしまいましょう。
●戸籍の附票とは
戸籍の附票とは、住所の移転を記録した書類で、本籍地の市区町村において戸籍の原本と一緒に管理されています。
但し、最長でもその戸籍に本籍を置いていた期間の記録になります。(住所の余白不足や附票の様式変更等で改製された場合、改製前の附票の保存期間は5年間)
ちなみに結婚で親の戸籍から独立して夫婦で新しい戸籍を作った場合には、結婚後の戸籍の附票には婚姻届を出した時点以降の住所しか記録されていません。
結婚前の住所について証明したい場合は、自分が結婚した時点での親の戸籍の附票を取ることになります。
戸籍の附票の写しは、本籍地の市区町村の窓口で交付を受ける他、郵送で取り寄せることも可能ですが、自治体によって対応が異なるので事前に問合せすることをお勧めします。
私自身も電話で事前に手続き方法を問合せました。
その際、証書記載の住所が附票に記載されているかどうか教えてほしいと頼んでみましたが、本人確認ができない為、電話でお答えすることはできないとのこと。
つまり取り寄せてみるしかないということですね。
<役所に郵送するもの> 下記は、私の本籍地の市役所の場合です。
・戸籍謄抄本等申請書(市のHPからダウンロード)
・定額小為替証書 300円/1通(*注意)
・切手を貼った返信用封筒
・運転免許証など身分証コピー(本人確認用)
・住所履歴(古い住所は番地などを覚えておらず、分かる範囲で書きました)
*注意:住所履歴が多い場合や親の戸籍の附票も合わせて取る場合などは枚数が増えるので、小為替は余分
に送付するようにします。余れば返してくれますよ。
●定額小為替証書とは
「現金を定額小為替証書に換えて送付する」送金方法で、少額の送金に便利です。
右の写真が定額小為替証書です。郵便局の窓口で簡単に購入できますよ。
額面は50円~1,000円まで数種類ありますが、市の手数料は300円/通なので、予備を含めてこちらを3枚購入しました。尚、額面に関わらず1枚買うのに手数料100円がかかります。
数日後、市役所に請求していた書類が届きましたので郵便局へ。
預金証書、運転免許証、認め印、戸籍の附票(写し)等を持参し、全ての手続きを無事終えることが出来ました。
せっかくの祖父母の好意が無駄にならなくてよかった・・・(;´∇`)>ホッ
この手続きをするにあたり色々調べていると、ゆうちょ銀行のサイトだけでなく総務省や国民生活センターのサイトにも注意を呼びかける案内文が掲載されていましたし、新聞など、メディアを通じての周知も図っていたようです。勿論、郵便局の各窓口でも案内してくれているのでしょうが、よほど気にしていないと目にも耳にも入ってこないものなんですね。
ご家族も含め、皆さまお心当たりはありませんか?
この件に限らず、正確な住所さえ届け出しておけば大事なお知らせは手元に届きます。
引越しの際は預金関係の住所変更もおろそかにせず、自分の財産は自分で守りましょうね( ・ㅂ・)و ̑̑