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引越しコラム
連載 : 引越しても捨てられない本たち
今日の捨てられない本は、植村直己氏の著書『青春を山に賭けて』です。
すごいタイトルですね。
若い方はご存知ないかもしれませんが、五大陸の最高峰を制覇し、犬ぞり北極一万キロ、アマゾン川単独イカダ下降などなど、
どうかしてしまっているとしか思えない多くの偉業を成し遂げ、国民栄誉賞も受賞した冒険家です。
間違いなく多くの人が理解できない、『登山家(アルピニスト)』の一人。
どのひとつをとっても自分ではできそうにありません。
クレバス(氷の割れ目)への落下や滑落、遭難寸前の極限状態を経験しても、何度も挑戦する。
私のような凡人には理解不能ですが、実は恐怖に足が震え、また親不孝の自責に苛まれる。
エベレスト山頂付近のテントでテントの話(ここには書けません)は噴飯ものですが、
人間的な一面を知って大好きになりました。
そして好きな事に生きた彼の著書を読むたびに自問します。
何のために働いてんの?
何のために生きてんの?
彼も私たちをみて、同じ疑問をもっていたかもしれません。
まずは相手を知る事から。
人生は多くの出会いであふれています。理解できない代表格、『登山家』を心の友に。
もしかすると人生が冒険になるかもしれません。
但し、エベレストには登らないように。